熱海を知る - 熱海の喫茶

熱海の喫茶

熱海の街を少し歩くと、意外と喫茶店が多いことに気がつきます。昭和から続く昔ながらの味を守っている純喫茶もあれば、カフェスタイルの新しいお店もあるなど、新旧入り混じった独特の喫茶文化。そこには保養地として栄えてきた熱海ならではの歴史がうかがえます。各界の要人や文豪などが頻繁に訪れた明治から大正、昭和の熱海。本物志向のお客さんの要望にこたえるために、熱海は当時の最先端のメニューや設備を積極的に取り入れていました。

そういえば明治時代、市外通話が日本ではじめて開通したのも熱海。有事の際、保養中の要人にいち早く連絡が取れるようにと東京―熱海間に開通されたそうです。そんな一流のお客さんばかりを相手に商いをしてきた熱海。本物志向のお客さんに満足してもらおうと磨かれてきたメニューや技術は、今なお昭和の薫りをまとったままこの街に残っています。熱海の喫茶店にふらりと入れば、ランプシェードの黄色い灯りの下、香り高いコーヒーとともに一瞬にして当時にタイムスリップできます。もちろん、止まってばかりではありません。時代の最先端を走り続けてきた熱海は今も変わり続けています。商店街には地元食材を活かしたメニューで観光客にも地元の人にも愛されるカフェスタイルのお店も登場しています。古いけれど、枯れてはいない。全盛期の文化を継承しながら発展し続ける、意外と「粋」な熱海の喫茶です。

  • 三木製菓の「バタークッキー」

  • モンブランの「モカロール」

  • 加奈の「コーヒーゼリー」

  • 住吉屋の「フルーツサンド」